特定社会保険労務士はADR代理権を持つ専門家

最近では、社会保険労務士の他にも「特定社会保険労務士」というキーワードを目にする機会が増えてきたように思います。

すでに開業している社会保険労務士の中には、この特定社会保険労務士であることをアピールしている方は多いですし、これから社会保険労務士になろうという皆さんの中にも「特定社会保険労務士ってなんだろう」と関心をお持ちの方もたくさんいらっしゃるでしょう。

 

裁判によらないトラブル解決に携われるのが特定社会保険労務士

特定社会保険労務士とは何ぞや、という点について、全国社会保険労務士会連合会ホームページによると、下記の通り説明されています。

 

“職場のトラブルは、これまで裁判で解決するのが一般的でしたが、裁判は多くの時間を費やすうえ、経営者と労働者の間に「勝った」「負けた」の関係を生み出してしまいます。

そこで、最近では、裁判によらない解決手段として、ADR(裁判外紛争解決手続)が活用されるようになっています。
このADRは、当事者同士の話し合いにより解決を目指す制度です。
特定社労士は、このADRのうち個別労働関係紛争にかかる業務を行うことができます。”

(参照:http://www.shakaihokenroumushi.jp/about/tabid/203/Default.aspx

 

イメージとしては、「裁判以外の平和的な方法による紛争解決に携わることができる」といったところでしょうか。
通常の社会保険労務士では、このあっせん業務に携わることができません。
取得すれば業務の幅がぐんと広がる他、社会保険労務士の中でも“ワンランク上”の風格を演出できそうですね!

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特定社会保険労務士の合格率は55~65%!意外と狭き門

特定社会保険労務士になるには、まず社会保険労務士として登録した上で、さらに「紛争解決手続代理業務試験」に合格する必要があります。

受験に先立って、厚生労働大臣が定める研修を受講します。
社会保険労務士試験の範囲外である民法や憲法などの科目を学習したり、グループ研修に参加したりと、内容的にはなかなか盛りだくさん。
もちろん、社会保険労務士としての実務をこなしながらの学習となりますから、実際は相当ハードです。

また肝心な「紛争解決手続代理業務試験」についてですが、これがなかなかの関門。
社会保険労務士のみを集めた試験にもかかわらず、およそ半分ちょっとしか合格できないということで、心してかからなければなりません。
内容としては個別労働紛争の具体的事例について、「専門的解決能力及び実践的知識を問うもの」とされており、たっぷり2時間の試験時間を戦い抜く必要があります。